春の大雪のありがたき、冬を惜しむ

2024.04.05

Profile

代表取締役社長 磯部 昌美

1990年スキー場のリフト券発券システム「券作くん」を開発し導入。1991年に株式会社グッドフェローズを創業。

昨年末からずっと暖冬、少雪とスキー場の受難が言われ続けて来ましたが、突然の寒波、大雪で恵みの雨ならず、恵みの雪となりました。

3月20日の春分の日から群馬に移動してスキーを楽しんで来ました。

今シーズンは、年末12月と、1月~3月と群馬、長野、福島など5回、10日以上スキーを楽しみましたが、一番積雪量が多い新雪パウダースキーとなりました。

しかし、スキー場は既に春スキーモードで、シーズン終了して閉じたコースもあり、雪は多いのにハイシーズンより動かすリフトを少なくしていてちょっと残念な状況でした。

それでも、一晩で50センチも降り積もった新雪はふかふかで、とても気持ちが良かったです。
翌早朝も滑りに行きましたが、雪上を歩くたびキュキュッと音がして、冷えて最高のコンディションでした。

スキーを楽しむなら、平日の午前中が良いです。
それが新雪で、圧雪整備したばかりのファーストトラックであれば、申し分ありません。

青空の見える快晴の元、誰も滑っていないワッフル状の雪面を滑走してみてください。
ああ、なんて気持ち良い。

山奥のコースで聞こえるのは、風と滑走音だけです。
時々聞こえる鳥の声に春の訪れを感じます。

私は、30歳を過ぎて初めてスキーをして、そのまま夢中になって、こうして毎年10日以上スキー場に通うようになりました。
山に雪が降れば、スキーで斜面を滑り降りる事はできます。
しかし、重いスキーを肩に担いで山を登り、整備されていない斜面を滑り降りるのであれば楽しいと感じる人は少ないでしょう。

スキー場は、リフトやゴンドラで苦も無くあっという間に山上に連れて行ってくれます。ゲレンデは整備され、コースは初級、中級、上級と技術に応じて楽しめるよう配慮されています。

自然環境と人工システムがうまく折り合いをつけて雪を愉しむことができるようになっています。

グッドフェローズはスキー場のリフト券発券システム「券作くん」開発からビジネスを開始していますが、何故スキー場のシステムからスタートしたのかと良く尋ねられます。

理由は簡単で、私自身がスキーが好きで、スキー場というシステムに魅了されたからです。

固定循環式リフト、自動循環デタッチャブルリフト等のチェアリフト、日本では殆ど見かけなくなりましたが、Tバー、Jバー等のロープトゥ、ゴンドラやロープウェイ。圧雪車や降雪機、スキー場センターハウス、駐車場、レストラン、ショップ、スキーレンタル、スキースクールやスキー場パトロール、インフォメーションカウンター、券作くん等のチケッティングシステム、自動改札ゲート、リフト運行者の安全管理等、全てスキー、スノーボード、人が冬の自然、雪を愉しむ為に創られたシステムとなっています。

小さな子どもたちの為にベルトコンベアが設置されたキッズパークや雪の幼稚園等は秀逸ですね。

スキーをした事のある人なら大抵一度は券作くん発行のリフト券を手にした事があるはずです。

スキー場という施設サービスがあって、そのコンテンツを販売する為のチケッティングシステムが必要とされます。
スキー場施設は、チケットだけでなく、飲食、物販、レンタル、スクールなど他のサービスも含めて、施設特有のコンテンツ(体験)ビジネスを展開しています。

リフト券を事前に日付指定で予約購入する事も当たり前になって来ました。

リフト券は、もともと初滑り、ハイシーズン、春スキー価格とバリアブルプライシングでしたが、繁閑、需給に応じたより動的価格設定が普及し始め、変化が始まっています。

創業以来35年、このビジネスを続けて来て、こうして毎年、いろいろなスキー場で冬を愉しめている事を、心からありがたいことと感謝しています。

春は好きですがそれ以上に冬が行ってしまうのが惜しいです。
今シーズン、毎年必ず行くようにしていたスキー場様に行けていないので、4月にもうワンチャンス行きたいと狙っています。