万博テストラン成功のありがたき

2025.04.09

Profile

代表取締役社長 磯部 昌美

1990年スキー場のリフト券発券システム「券作くん」を開発し導入。1991年に株式会社グッドフェローズを創業。

万博入場券システム開発の歩み

2022年4月から万博入場券システム開発プロジェクトが開始しましたが、いろいろ紆余曲折はあったものの、ようやく、4月4日~6日のテストラン(リハーサル)まで漕ぎ着けました。

協会、入場券部責任者は、いつも口癖のように、「あと1週間で開幕し、あと28週間後には万博イベントも終わる」と言われます。

重要なマイルストーンをいつも週単位でカウントされて来ました。
期限があるから、急ごう、残り少しだから頑張ろう、とにかく、健康第一、安全に配慮して精一杯やろうとプロジェクトを全力で鼓舞し続けて来られました。

開幕に向けてメディアからは消極的な評価が目立った2025大阪・関西万博ですが、開幕間際になってようやく、期待ワクワク感楽しみの機運が高まって来ました。

2025大阪・関西万博のテストラン当日の様子

テストラン初日は、関係者限定といっても初めて会場にゲストが入場して来ます。

待ち受ける会場スタッフも、緊張が走り、これまでトレーニングして来た、挨拶や笑顔、案内誘導をもう一度頭の中で繰り返し反復して、その時を迎えました。

我々入場券システム関係者も、中から様子を窺い、ずっと様子を見ていましたが、スタッフは皆、落ち着き、ゆっくりと入場受付が始まりました。金属探知機などのセキュリティチェックと入場券改札が個々に行われ、混乱なくスムーズに進みました。

少ない規模と言っても初めての、いきなり数千人の入場受付処理ですから、いろいろあっても不思議ではないですが、全くトラブルなく入場が進んだのはとても素晴らしく良かったです。

スタッフとして見守っていた我々も入場が一段落したのを見計らってスタッフゲートから一度退場し、配布されたテストラン入場券を利用してゲストとして入場しましたが、一人こなす事にセキュリティチェックも入場券認証もスムーズになって行く印象を受けました。

  • テストラン初日は、いくつか設定漏れや不備が見つかりましたが、軽微なものですぐに修復できました。
  • テストラン二日目は、一般市民にも参加頂き実施されましたが、うまく運営できました。
  • 3日間のテストラン結果を受けて、要改善点は修正され、2025年4月13日の開幕が予定されています。

3年に渡る長期開発プロジェクトでしたが、まずはテストランが問題なくでき、ありがたいことでした。

入場券システム開発の意義と世界への期待

入場券システム開発は、正常動作して当たり前、万が一、不具合が発生すると槍玉に上がるハイリスクな厳しい仕事ですが、これから2,800万人以上のゲストが会期中にシステムをご利用いただくわけですから、本当にやり甲斐の大きい、非常に、ありがたい仕事です。

万博会場のリングに上がりましたが、海から吹き来る春風が気持ちよく、すがすがしい気持ちになりました。

リング内外には、たくさんの世界中の国、地域のパビリオンがところ狭しと並んでいます。
世界から、多数のゲストが日本の、この万博会場に訪れ、日本の理解を深め世界平和を願う気持ちを強く持つようになることが確信できました。